2008年12月15日

能代産廃問題:措置命令違反で元社長を書類送検 根本的解決には遠く

県警生活環境課などは11日、廃棄物処理法違反の疑いで東京都港区、能代産業廃棄物処理センター=破産=の福田雅男元社長(67)を秋田地検に書類送検した。ただ今回送検したのは、不法投棄されたドラム缶や汚染された地下水の回収・処理について県の措置命令に従わなかった点のみ。30年近くにわたり地域住民を悩ませている能代産廃問題の根本的な解決まではまだ遠そうだ。
 同課によると、県が07年3月に廃油入りドラム缶などの撤去▽処分場の汚水のくみ上げ▽遮水壁構築など汚水流出防止――など3点を命じたが、福田元社長は期限の5月31日までに実施しなかった疑い。
 調べに対し福田元社長は措置命令に従わなかったことは認めているが、履行の意志はあったと主張。「金がなくてできなかった。ドラム缶はなぜ埋まっていたかわからない」などと話しているという。
 県は07年6月4日に刑事告発し、同7月から行政代執行によりドラム缶1952本などを撤去。県警は家宅捜索や現場検証などで捜査を進めていた。県はこの事件の推移を見てから、同じく措置命令に従わなかった福田元社長の妻についても刑事告発するか検討する。
 能代産廃をめぐっては80年以降、住民が悪臭や付近の水の汚れ、土壌の悪化などを訴えてきた。またドラム缶などが次々と運び込まれていたのも目撃されている。
 だが問題が表面化した後もセンターは適切な処理をせず、98年に倒産。残された産業廃棄物は県がこれまでに総額44億円をかけて処理してきた。県は行政代執行にかかった約1億2700万円を福田元社長に請求しているが、支払われていない。
 また県環境整備課によると、水処理施設などに今後も年間7000万〜8000万の費用が必要で、処理終結のめども立っていない。
 県は後に「監視が不十分だった」と認めたように対応が遅れ、今回の書類送検も措置命令違反に関する部分のみ。また以前、緊急措置として証拠となる廃棄物を処理したことから刑事告訴に踏み切れなかった過去がある。
 今回の書類送検をきっかけに、真相に迫る道を切り開けるかが問われそうだ。
 ◇市・環境部長「動向を注視していきたい」
 今回の書類送検について、能代市の大塚照己環境部長は「新たな段階に入ったと考えており、市としては今後の動向を注視していきたい」とコメント。
 市民団体・能代の産廃を考える会の原田悦子事務局長は「不法投棄の責任を問えないことにじくじたるものがあったが、送検が不法投棄の責任の所在や解明の大きなステップとなることを期待したい」と話した。
posted by マップ at 14:04| Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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