2008年05月29日

ごみ固形燃料化:52施設の処理費、焼却の2倍…本紙調査

ごみを燃料に変えるリサイクル技術として注目されたRDF(ごみ固形燃料)化施設で、自治体が運営する全国52カ所の平均処理費用(05年度)が1トン当たり約5万2000円と、焼却処理のほぼ2倍に達していることが毎日新聞の調べで分かった。施設でのごみ処理量は年間70万トン超のため、RDF導入で国民負担が年間約200億円重くなった計算になる。燃料としての評価が低いためRDFの販売も不振で、事業は事実上破綻(はたん)している。

 RDF化施設は93年度から国の補助対象事業となり、環境省によると、建設費などでこれまでに支出された補助金と交付金は計約559億円。今回判明した処理費は各自治体が支払ってきたコストで、操業を停止しない限り重い負担が続く。

 処理費用は人件費、光熱費、修繕費などの運転経費に、施設建設の際に自治体が行った起債(借入金)の償還費を加えた額で、現在稼働中の53カ所の施設のうち、07年3月に稼働し05年度の費用が算出できない奈良県広陵町の施設を除く52カ所から回答を得た。

 その結果、ごみ1トン当たりの処理費用は▽3万円未満8カ所▽3万〜5万円台27カ所▽6万円以上17カ所で、平均5万2887円。費用のばらつきは、施設の故障頻度や規模などによるとみられる。

 一般的な焼却処理費用は1トン当たり2万〜3万円前後とされ、RDFが高コストになる理由として、各施設は(1)工程が複雑で機械設備も多く燃料費、光熱費、修繕費が高い(2)生産されたRDFを燃焼させた場合、石炭より発熱量が低いなど燃料としての評価が極めて低い(3)RDFは安全に管理しないと発酵・発熱し、爆発する恐れがあるため保管費用がかさむ(4)当初「発生しにくい」とされたダイオキシンが生成され対策費が必要になった−−などを挙げた。

 静岡県の御殿場市・小山町広域行政組合の施設は操業開始(99年)直後からトラブルが続き、メーカーや商社を相手取った民事訴訟に発展(20億円支払いで和解)。高コストから焼却を選択する自治体もあり、長崎市は長崎県からRDF導入の打診を受けたが拒否し、焼却炉の建設計画を進めている
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2008年05月09日

産廃撤去:100億かけて代執行…費用回収困難か

岐阜市椿洞の山林に約75万立方メートルの産業廃棄物が埋められた国内最大規模の不法投棄事件で、岐阜市の細江茂光市長は25日、産廃撤去の行政代執行を宣言した。鴨下一郎環境相が同日、産廃特措法に基づく市の撤去計画に同意したのを受けた措置。市は約100億円をかけ、08〜12年度の5年間で約40万立方メートル分を撤去する。 

 撤去費用のうち約90億円は起債で、残る約10億円は一般財源で賄う。市は不法投棄した産廃処理会社「善商」(本社・岐阜市)などに費用を請求するが、同社は休眠状態で回収困難とみられる。回収できない場合、国が約45億円を地方交付税として市に交付する。

 投棄現場の内部では火災が発生して燃え続けており、撤去の際には内部に水を入れて消火する。環境に影響が少ないとみられる廃コンクリートや土砂は現地に残し、腐敗しやすい木材や紙、繊維などを撤去する。一部は排出事業者が既に処理していることから、実際の撤去量は約40万立方メートルと試算している。

 市は9月にも、消火用の水が外部に漏れないようにする遮水壁や搬出道路などを設置する工事を始める。

 この事件では、5人が廃棄物処理法違反罪に問われ、善商の実質的経営者が実刑となるなど全員の有罪が確定している。
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